連日30℃を超える猛暑が続いた2022年の夏。ストラスブールでは記録的な暑さの日が何度もあり、外岩へ向かう気力も失われるほどでした。それでも9月に入り、朝晩の空気が少しずつひんやりとしてくると、「そろそろ岩を登りたい」という気持ちが自然と湧いてきます。
ちょうどクライミング仲間もヴァカンスから戻ってきた晴れた週末。向かったのは、ヴォージュ山脈でも人気のマルチピッチクライミングエリア「Rocher Hans du Lac Blanc」です。ここを訪れるのは、なんと4年ぶり。久しぶりの花崗岩に胸を躍らせながら、ヴォージュ山脈へ向かいました。
Rocher Hans du Lac Blancとは?
Rocher Hans du Lac Blancは、ヴォージュ山脈南部にある花崗岩のクライミングエリアです。約15本のマルチピッチルートと約15本のシングルピッチルートがあり、ルート同士を組み合わせることで、自分好みのラインを楽しめるのが魅力です。標高が高いため、真夏でも比較的涼しく、ストラスブール周辺が暑さに包まれる季節でも快適に登れることから、多くのクライマーに親しまれています。
今回登ったルート
最初に登ったのは「Les larmes de printemps」。前回訪れたときにも登ったルートですが、今回は2ピッチ目をオリジナルライン(6a+)ではなく、バリエーションルートの「Nouchy(6b)」に挑戦しました。2ピッチ目「Nouchy(6b)」は今回が初トライ。中間部では立ち込みが続き、高度感もあって思わずテンション。花崗岩らしい繊細なフットワークが求められ、久しぶりの感覚に少し戸惑いました。続く3ピッチ目(6c)も前回と同じく完登ならず。途中で粘り切れずテンションをかけてしまいました。あとから振り返ると、もう少し直上してから右へトラバースするべきだったようです。ルートファインディングも含めて、マルチピッチの難しさを改めて感じました。
続いて挑戦したのは「Frantispice」。こちらは今回が初挑戦です。本来は3ピッチ構成ですが、時間の都合もあり2ピッチで終了しました。1ピッチ目(6b+)は緩くかぶった壁を登るパワフルな内容。2ピッチ目(6b+)は一転して繊細なトラバースが核心となり、同じルートの中でも異なるクライミングを楽しめます。変化に富んだ、とても印象に残るルートでした。
久しぶりのマルチピッチで感じたこと
今回挑戦したルートは、すべてのピッチをリードで登ることができました。しかし、残念ながらノーテンションでの完登には届かず。改めて感じたのは、花崗岩特有の細かなスタンスに立ち込み、高度感のある壁で冷静に動き続けるメンタルの大切さです。砂岩とはまた違う難しさがあり、4年というブランクも決して小さくはありませんでした。
それでも、ロープをつないで仲間と壁を登り、ピッチを重ねながら高度を上げていく時間は、やはりマルチピッチならではの楽しさがあります。「やっぱり外岩はいいな。」そんな気持ちを、久しぶりに思い出させてくれた一日でした。次こそはノーテンションで登れるように、またトレーニングを積んで再挑戦したいと思います。
活動内容
・Anthony(クライミングパートナー)・Pascal・Camille
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