この日は朝から晴れ時々曇り。最高気温は23℃予報と、前日よりも過ごしやすい一日になりました。昨夜の申し合わせでは朝9時起床の予定でしたが、だらだらと起きてこない人もいて、結局起床は10時に。
ゲストハウスで迎える、ゆったりとした朝
今回泊まっていたゲストハウスはキッチンが使えません。「朝ごはんはどうするんだろう?」と思っていたところ、オーナーの奥さんがバゲット、コーヒー、ジュース、そして手作りのイチゴジャムとマーマレードを用意してくれていました。さらに前日にスーパーで買っておいたバナナや洋梨も並べ、奥様も一緒にお庭でブランチ。前回のフォンテーヌブロー遠征はキャンプ生活でしたが、今回はまるでフランスの田舎で休暇を過ごしているような、のんびりとした時間が流れていました。
目的地はトポ『Fontainebleau Font Bloc』に載らない岩場
昼前になってようやく出発。この日はクライミング友が「どうしてもトライしたいルートがある」ということで、FRANCHARD RAYMOND(フランシャール・レイモン)に向かいました。このエリアは一般的なトポ『Fontainebleau Font Bloc』には掲載されておらず、『Fontainebleau Top Secret』にだけ載っている少しマイナーなエリアです。
駐車場近くの木陰では、ご年配のご夫婦とその友人らしき方が、簡易テーブルを囲んでお昼ご飯中。ワインまで開けていて、さすがフランスです。「クライミングなの? 登る前にワインでも飲む?」そんなお誘いをいただき、冗談交じりの会話を交わす、いかにもフランスらしい光景でした。あ、もちろん飲んでいませんよ😆目的の岩場にたどり着くまで少し迷いましたが、無事に到着。
FRANCHARD RAYMOND
Grosse Tuile(6c) は今回一番印象に残った課題です。途中、キャンパで4手ほど耐えなければならない、苦手なタイプのルートでしたが、それでも落ち着いて一手ずつつないでいき、無事に完登することができました。ジムでボルダリングを普段から登っている人なら、それほど苦戦しないかもしれませんが、自分にとっては十分に満足できる一本でした。今回の遠征のベストクライミングと言ってもいい課題です。
Grosse Colère(7a) は、右奥からトラバースし、Fond de Taille(5c)と Grosse Tuile(6c)の下部をつないで、左側のクラックを直上するルートです。当初はルートを勘違いしていて、「右奥からトラバースして Fond de Taille をつなげるだけのルート」だと思い込んでトライし、最後の抜け口で力尽きてフォール。「7aにしては易しいな」と思いながら4回ほどトライしましたが、どうしても最後で力尽きてしまいました。
グレーディングに疑問があったので Bleau.info を確認すると、正しくは Fond de Taille で直上するのではなく、さらに Grosse Tuile の下部もつないで左のクラックを直上するルートでした。なるほど、それなら7aなのも納得です。もちろん、本来のラインでも登れてはいませんが 😅
- Fond de Taille (5c) 完登
最後の抜け口は甘いホールドだったが、力で押し切って完登。ウォーミングアップにちょうど良い一本。 - Grosse Tuile (6c) 完登
キャンパで4手耐える苦手なタイプのルート。今回の遠征のベストクライミング。 - Grosse Colère (7a) 敗退
当初はラインを誤認してトライ。Bleau.infoで正しいラインを確認するも、本来のラインでは未完登。
気が付けば18時近く。今日はこれで終了かと思っていたら、「もう1か所行こう。」ということで再び移動です。
FRANCHARD CUISINIÈRE(Centre)p.147
- Pas Glop! (6a) 完登
思っていたほど難しくなく、比較的スムーズに完登。フォンテーヌブローグレードなら5aでも納得できそうな内容。 - Tré Bee (5c) 敗退
スラブ課題。数字以上に繊細なバランスが要求され、歯が立たず。
フランス流の夕食時間
19時半過ぎから晩ご飯タイム。結局、自炊したのはこの夜だけでした。ご飯にトマトソースを絡め、シーチキンとグリンピースを混ぜ合わせたシンプルな料理。イメージとしては、オムライスの中身だけを食べているような感じでしょうか。見た目は素朴ですが、意外と美味しく、お腹もしっかり満たされました。
前回のフォンテーヌブロー遠征でも感じましたが、自炊の楽しみは、今まで体験したことのない食事に出会えることかもしれません。パン中心のイメージが強いフランス人ですが、前回も今回も、クライミング友のメニューがお米ベースだったことは、ちょっと意外な発見でした。
日が暮れるまで、岩場でぶらぶら
晩ご飯の後、他のメンバーは Le Troubadour(6a+)を楽しそうにセッションしていましたが、私はというと、写真を撮ったり、周辺を散策したりしながらのんびり過ごしました。
その中で一番印象的だったのが、Miséricorde Petite Folie(7c+)、高さ約7mの美しいハイボール。もちろん登れるグレードではありませんが、「いつか触ってみたい」と思わせる存在感がありました。写真では伝わりにくいものの、実際に目の前に立つと、その高さには思わず圧倒されます。
今日も最後までフォンテーヌブローらしく
気が付けば21時前。薄暗くなるまで思い思いに岩と向き合い、22時過ぎにゲストハウスへ戻りました。朝はゆっくり起き、みんなで朝食を囲み、昼前から登り始め、暗くなるまで岩場で過ごす。そんなゆったりとしたリズムも、この遠征ならではの魅力でした。そしてこの日は、Grosse Tuile(6c)を登れたこともあり、クライミングの内容としても大満足。フォンテーヌブローで過ごす時間そのものを楽しめた、そんな一日になりました。
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