今朝は少し雲が広がっていましたが、この日も予報は夏日。4月とは思えない暖かさの中、いつものように8時半ごろから皆が少しずつ起き出し、それぞれ朝食を楽しみました。この日はストラスブールへ戻る日でもあるため、朝食を終えるとテントや荷物の片付けが始まります。さすがキャンプ慣れしたメンバーばかり。手際よく撤収作業が進み、あっという間に車へ積み込み完了です。
「これで帰るのかな」と思っていたら……もちろん最後まで登ります😆
最後に選んだ岩場は Cuvier(Bas)
ツアー最後に向かったのは、フォンテーヌブローを代表する人気エリア Cuvier(Bas)。アクセスが良く、短時間でも遊べるため、最終日にぴったりの場所です。私はこの時点ですでに十分満足していて、前年に痛めた肩の調子もあり、「ゆるく遊べればそれでいい」というくらいの気持ちでしたが、「せっかくなら最後まで登ろう」という空気に背中を押され、岩へ向かいました。
最後までフォンテーヌブローらしい難しさ
La Vire Authenac(5b) は中間部までは問題なく進めましたが、その先の右手スローパーがどうにも悪い。左足も決め手がなく、何度考えてもムーブが組み立てられません。「5bって本当に?」と思わず苦笑い。やはりフォンテーヌブローグレードは甘くありません。
Les Frites(5c) は何度も挑戦。下部のムーブは解決できたものの、中間部でバランスが取れずフォール。教えてもらったムーブでも決まらず、自分なりのムーブを試そうとした頃には、すでに腕も足も疲れていてフォール。その後やって来たドイツ人の少女たちも同じ場所で苦戦。そして完登した一人が使っていたのは、まさに私が最後に試そうとしていたムーブでした。「ああ、やっぱりそれだったか……。」そんな答え合わせまで含めて、フォンテーヌブローらしい一本でした。
5b、5cに返り討ちにあったので、気分転換に一番易しいラインへ。Mur aux Fênes(3b)とはいえ、これも決して簡単ではありません。「3bでも気は抜けない。」そんなところも、このエリアの面白さです。
La Poule(4a) は足元は磨かれていて滑りやすいものの、クラックに手がうまく決まり、そのまま身体を押し上げて完登。
- La Vire Authenac (5b) 敗退
中間部から先、右手スローパーと左足の決め手がなくムーブが組み立てられず。 - Les Frites (5c) 敗退
下部は解決したが中間部でバランスが取れずフォール。 - Mur aux Fênes (3b) 完登
易しいグレードだが気の抜けないライン。 - La Poule (4a) 完登
足元は滑りやすいが、クラックに手が決まり完登。
最後に思わぬ一本
本当は Les Frites をもう一度登りたかったのですが、先ほどのドイツ人の少女たちがまだガンガントライしていたので順番待ち。その間、クライミング友から「これ簡単だから登ってみなよ」と何度も勧められたのが、この課題でした。
Tourniqueton(6c) 完登……とは言えないかも?
離陸は両手ガバアンダーからスタートし、少し遠いカチにマッチ。左足は磨かれているものの、そこしか置き場がない一点に乗せ、左手を左側の縦カチへ送りガストン気味に引きながら右足をハイステップ。しかし足を上げる位置が悪くフォール。
2便目はなんとか右足に乗り込むことができ、右手を伸ばすもホールドが分からず焦りました。迷いながらもアドバイスに従って右手をより奥に伸ばすと、それらしきホールドを発見。両足を揃えて棚に立つことができました。これで終わりかと思いきや、手のホールドは分かったものの足の位置が分からず。「手はいいから足は適当にスメアリングして」そうアドバイスを受けても、「いや、そのスメアが怖い😆」正直不安が残りましたが、最後は覚悟を決めて立ち込み、なんとかトップアウト。
このルートは6cとのことですが、他のルートと比べると易しく感じます。限定など何かあるのかな?(後で聞いたところ、正しいスタートは左手サイドプル、右手ガバアンダーとのこと。もしかすると、私が登ったのは少し違うラインだったのかもしれません)。
厳密には完登とは言えないかもしれませんが、最後に一本気持ちよく登れたことは良い締めくくりになりました。
- Tourniqueton (6c) 完登(別ラインの可能性あり)
正規スタートと異なる可能性あり。2便目でトップアウト。
フォンテーヌブローに別れを告げて
14時過ぎにボルダリングは終了。帰り道はマクドナルドで遅めの昼食をとり、そのままストラスブールへ向かいました。往路とは違うローカルな村々を抜ける道を走り、21時過ぎ、まだ暑さの残るストラスブールに戻ってきました。
今回のツアーを振り返って
フォンテーヌブローでボルダリングをするのは、今回で2回目でした。初めて訪れた2015年は、パリ同時多発テロという忘れられない出来事の直後。当時は、純粋に岩を楽しむ余裕がどこかにありませんでした。一方、今回の遠征は天候にもクライミング友にも恵まれ、心からフォンテーヌブローのボルダリングを楽しむことができました。
前年に痛めた肩の影響は今でも残っていて、高グレードを追いかけるボルダリングは難しく、正直なところフォンテーヌブローで楽しめるかどうか不安もありました。しかし、たとえ5b・5cでも、フォンテーヌブローグレードなら一手ずつ考えながら登る楽しさがある。それが分かったことは、今回の大きな収穫のひとつです。
もともとはルートクライミング派だった私ですが、この4日間で外岩ボルダリングの魅力を改めて感じることができました。
そして何より印象に残ったのは、一緒に登ったクライミング友との時間です。岩の前で笑い、悩み、教え合い、夜はキャンプで食事を囲む。そんな何気ない時間こそが、この遠征を特別なものにしてくれました。フォンテーヌブローは、何度訪れても新しい課題と新しい発見が待っている場所です。きっとまた、この森の中の岩に会いに戻ってくると思います。皆さん、本当にありがとうございました。また一緒に登りましょう。
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